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コト-人から生まれるコト

人から生まれること / ステンレスとヒノキ

人から生まれること / ステンレスとヒノキ

形状と表情。

わたしたちが出会う工場には、
特殊な機械が見当たりません。
昔ながらの汎用機を巧く使いこなしながら、
モノが生まれています。本シリーズでも、
そんなつくり手の技巧を発揮してもらいました。
固いステンレスを自在に曲げ切りする技と、
ヒノキの素地を活かす技がかけ合わさることで、
「アルミと木」とは、異なる表情をした
道具ができあがりました。

●つくり手

藤光製作所 栃木県足利市

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技が生まれる理由。

栃木県足利市の藤光製作所は、
オリジナルのサスマタや、
継ぎ目のない10mのバネを開発するなど、
バネ加工から板金、溶接を行う工場です。
多様な加工を支えるのは、職人の技。
ひとつひとつを手でつくりながら、
特殊な形状を生み出しています。
つくる数が、たとえ1点でも、
おもしろいアイデアをカタチにするため、
その技術を惜しみなく発揮してくれる。
多くの技は、そんな向上心が育んだもの。
その技と考え方に惚れ込んだわたしたちは、
藤光さんと新たな道具を探ることに。


新井製材所 岐阜県中津川市

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ヒノキの呼吸。

伊勢神宮式年遷宮のご神木の里、
岐阜県付知町は、木工の地として有名です。
この場所で、ブラシやカトラリーなどを
生み出している、新井製材所を訪れました。
新井さんは、ヒノキを素地のまま加工するのが
得意なつくり手。うわ薬を塗らないことで、
道具になってもヒノキが呼吸してくれるので、
心がやすらぐ香りを漂わせます。
ヒノキの香りや手ざわりが、
ステンレスのチャーミングなカタチを、
引き立たせてくれました。


●参加デザイナー

村澤一晃
垂見健三デザイン事務所を経てイタリアへ渡り、
1990年よりセルジオ・カラトローニデザイン建築事務所勤務。
94年、ムラサワデザインを設立。
家具を中心とした生活道具全般のデザインを手掛ける。
生産現場との直接的なワークショップを行いながらデザインする、
現場主義に重きを置いた開発スタイルを実践している。