ページトップ

コト-人から生まれるコト

素材からつながること / awasefu

素材からつながること / awasefu

新たな素材、新たなかけ算。

スエードのようなやさしい手ざわりを持つ
岐阜殖産の人工皮革。もともとは、
ソファーや電車の座席に使用されるほど、
とても丈夫な素材です。その手ざわりと
色味を引き出すように、色ちがいの生地を
貼り合わせたのが、「awasefu」。
素材の色合いと強さを活かした道具たちが、
mother toolのかけ算で生まれていくことに。

●つくり手

東レグループ 岐阜殖産 岐阜県安八郡

mt_C01.jpg

素材の素材。

岐阜殖産の人工皮革は、
手ざわりが特徴的な生地です。
切断面がほつれることのない、
いわゆる不織布と呼ばれるもの。
工場にはサンプル用の布たちが残っていて、
岐阜殖産はもったいなさを感じていました。
相談を受けたわたしたちが提案したのが、
布どうしを貼り付けるリバーシブル生地。
コシとハリが生まれたことで、1枚では
不可能だった道具がつくれるかもしれない。
その希望を携えて、素材を活かしてくれる
つくり手探しがはじまります。


エヌ・ケー 東京都足立区

mt_C02.jpg

手の知恵を。

「awasefu」のもともとの生地は、
座るときにやわらかさを感じられるよう、
力を加えると伸びる特徴があります。
なので、裁断時にずれてしまうことも。
エヌ・ケーは、バッグやペンケースなどを、
素材を問わずにつくっている工場です。
工場にあるカッティングマシーンは、
さまざまなカタチを生み出してくれますが、
ボタンを押すまえの、つくる知恵が大切に。
生地の特性と、つくりたいカタチの詳細を、
機械に教えなければ、自由な裁断は不可能。
今でもモノを手でつくっている、
エヌ・ケーだからできることです。


佐藤化学 徳島県吉野川市

mt_C03.jpg

履き心地をつくる。

「awasefu」の肌ざわりを活かすため、
スリッパをつくろうと、佐藤化学へ。
日本のスリッパ工場が減っていくなか、
佐藤化学は、今もさまざまな素材や
カタチのスリッパを、手でつくっています。
今回、こだわったのは、履き心地。
人の体重がぜんぶ乗ってしまうスリッパは、
「awasefu」のやわらかさをつぶしてしまう。
そこで、生地を支える芯材に、
硬めの耐水ペーパーを貼り付けました。
やわかさをつくるため、固さを加える。
足と付き合って生まれた、長年の知恵です。


●参加デザイナー

小泉 誠
デザイナー原兆英・原成光両氏に師事した後、
1990年にコイズミスタジオを設立。
建築から箸置きまで、生活に関わるすべてのデザインを手掛ける。
2003年、デザインを伝える場として東京都国立市に「こいずみ道具店」を開店、
生活者の視点に立ったデザイン活動を展開中。
05年から武蔵野美術大学空間演出デザイン学科の教授を務める。

大治将典
1997年、広島工業大学環境学部デザイン学科卒業。
建築設計事務所、グラフィックデザイン事務所を経て、99年にmsg.を設立。
日本のさまざま手工業のデザインを手掛ける。
2007年に社名をOji & Designに変更。
作り手・伝え手・使い手の三者をつなぐ
「ててて協同組合」発足者のひとりとしても活動中。

井藤麻紀
1990年、京都女子大学短期大学部被服科卒業。
94年にアパレルバイヤーとしてイタリアへ渡る。
約8年間の潜在中に洋服づくりに目覚め、2002年に帰国後、
オーダーメイドの洋服屋 SU MISURA をオープン。
採寸からお渡しまで、お客さんと密に関われる今の仕事を天職と感じ、
洋服づくりの奥深さに感動する日々を送る。

磯野梨影
1987年、武蔵野美術大学工芸工業デザイン科卒業後、
ソニー(株)デザインセンター、PSD associates Ltd.(英)を経て、
2000年よりPear Design Studioを設立。
暮らしに心地いいモノづくりを心掛けてデザインに取り組む毎日。
こどもの道具や生活について考えるデザインプロジェクト
「コド・モノ・コト」のメンバーでもある。